ハノイ、人は基本的にぶらぶらして生きている、オッサン解放

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ベトナムに行ってきた。というわけで、番外編でベトナム写真集。
今回はハノイとハロン湾のみ、超特急のスケジュール。
結構色々旅をしているけれど、時間がないこともあって生まれて初めてツアーで予約してグループで回ってきた。良いところも悪いところもある。
まず、バスで回れるし物凄い楽。すべて丸投げで考えなくていい。個人旅行でタクシーの運転手と怒鳴り合いながら値段交渉したりしてたのがバカバカしくなるほど楽。
ただ自由はない。わたしは英語も通じずローカルしか来ない食堂とかをふらふらしているのが好きなのだけれど、そういう旅は望めない。
まぁ、名所を一通り押さえるのには良いんじゃないかと思う。
一日だけツアー的なものに参加して後は勝手にする、というのが一番良いとこ取りだと思った。

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まず、ハノイ着。深夜なので空港からホテルまで移動しただけ。
でもバスの中からの眺めだけでテンションが上がり、本当に来て良かったと思った。

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翌日のハノイ。
これもテンションが上がる。
どの家も屋上にお揃いのタンクを乗せているのが面白い。
そして屋上が利用される前提で、大体の建物の屋上にさらに日除けの屋根がついている。

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建物はこういう擬似洋風みたいなスタイルが多い。
仏統治時代の建物かと思ったけれど、そういうものもあれば、新しいけれどなんかメルヘンチックな欧風建築というのもある。多分こういうのがオシャレなんだろう。
湿気が多いので窓の小さい建築はカビが生えそうで心配になるのだけれど、どう対応しているのだろう。

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朝のハノイ。大量のバイクがいる。
個人的に非常に馴染みのあるカイロと比べると、バイクの量は全く違う。アラブ人はあまりバイクに乗らない。
一方、自動車は圧倒的に綺麗だ。カイロなんか、窓がないとか窓がベニヤみたいのが黒煙をあげて走っているけれど、ハノイの自動車は大体それなりに新しくてちゃんとしている(カイロ基準)。
そのせいか、大都会なのに空気も悪くない。台風のせいかもしれないけれど。
やはりこういう雨の多い世界は、色々流されるのも早い。親近感がわく。

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ホーチミン廟。偉大なる指導者を祀っている。
本当は初日にハロン湾、二日目にハノイを回るコースだったのだけれど、台風が来ているため急遽予定が変更になった。
だからこの日はずっと台風の中で観光で、雨が降ったりやんだりだった。
ちなみに、この天気の中強行スケジュールで観光に回るという点は、ツアーが良かった。
個人旅行だったらしょんぼりしてホテルにこもっていたかもしれない。

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ホーチミン廟のすぐそばにある一柱寺。
ガイドのおじさんが「日本はお寺が仏様、神社が神様だけど、ベトナムは逆。お寺が神様、神社が仏様ね」とか言ってたけど、本当かどうか知らない。非常に胡散臭い。

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一柱寺と関係ないけど、ベトナム人は顔も日本人に似ているし農耕民族で泥の民だし、(アラブ人や中国人に比べて)控えめでおとなしく、非常に親しみがわく。
多分、日本もほんのちょっと前までこのくらいの感じだったのだと思う。

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この上の写真は文廟。ベトナム最古の大学跡。残念ながら今は使われていない。そういう意味ではカイロのアズハルはすごい。

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遠路はるばる歩いてきて、入学も難関なら進学も難しく、滅多に卒業できなかったらしい。

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仲は裸足で上がる。

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以上が文廟。

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バイクに二人乗りでポケモンをやっている人がいた。
そんなに数は多くないけれど、ポケモンGOをやっている人はたまにいる。
バイクを運転しながらやって事故る人がいるらしい。

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ハノイ大教会。

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いわゆる第三世界に行くといつも思うのだけれど、道にプラスチックの椅子を出して座っているオッサンが非常に多い。
これは非常に非常に重要なことなのだ!
日本の問題がここに集約されていると言ってもいい。
まず、プライベートな空間とパブリックな空間の間に、ちょっと曖昧な「軒先」くらいのエリアがある。ヤドカリが顔をひょっと出して「こんにちは」する感じに、ここでボーッとしていて通りがかった人に「おー、なにしてんの? 寄ってく?」みたいにできる。こういう空間で、人と人はつながるのだ。
日本の都会ではこの軒先空間がほぼ滅んでしまった。結果、公私の二つしかチャンネルがなくなり、程よく人とつながって適度な安心感を得るのが難しくなっている。もうほんと、世知辛い。わたしはこういう世界で本当に息苦しい。軒先で人がぶらぶらしている世界だと、びっくりするくらい楽になる。
この感じは何かに似ていると思ったけど、部室だ。わたしは一時期、文化系のどうしようもなく非活動な部活動に参加していたことがあったのだけれど、あの頃の部室は基本的にぶらぶらしているところだった。
それから、大学時代から卒業後にかけてぐだぐだしていた、某大学内の自治管理部屋。あそこも実に中途半端に開かれぐらぐだしていた。

もう一点、オッサンがぶらぶらしていること。
オッサンというのは、軒先に椅子を出して上半身ランニングで煙草吸いながら新聞読んでて良いものなのだ。
まぁ本人に聞いたら「いや、ワシだって忙しいんじゃ!」とか言うかもしれないけど、そんなのはどっちでもいい。要は暇そうにボーッとしていて、でも話しかけたらそれなりに相手をしてくれる、そのくらいの感じでぶらぶらしているのが大事なのだ。
人間は基本的にぶらぶらして生きてるんだよ!
日本でもオバハンに関しては、割とぶらぶらしていてもギリ許される感がある。
しかしオッサンがぶらぶらしていると即不審者だ。この人たちが本当に不自由で可哀想なのだ。
多分、オッサンがぶらぶらして半裸で将棋とか指してると、政府転覆の恐ろしい陰謀とかを始めるので、権力が「オッサンはずっと働いてぶらぶらしない」というスタンダードを刷り込んでいるのだ。
オッサン解放こそが革命の道である

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鉄道の線路があった。
鉄道は国の豊かさを表すというか、鉄道インフラの発達している国はちゃんとしてる感がある。
ベトナムの鉄道は長距離鉄道のみで、市内交通としての電車は全然ないらしいけど、一応存在はする。

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ここからタンロン遺跡。

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タンロンとは昇龍のことで、1010年にここに都が築かれたとのこと。
フランス人がボッコボコに壊してしまって、本当に古くからのものはこの門のとこだけらしい。
ベトナム人はベルサイユ宮殿に行ったら落書きくらいしてもいいと思う。

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この魚のレリーフがすごく可愛いのだけれど、なんかライトっぽいものが思い切り取り付けられている。

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よくわからない木の実。

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この後ろの門のところにも銃弾の跡が沢山残っている。

そしてまた、道や軒先にいるオッサンとオバハン。

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ここから移動してバッチャン焼の村。

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村全体が焼き物をやっているところで、観光名所になっている。

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なんかこう、著作権的に危うい人たちがいる。

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この鶏の置物がすごく可愛くて欲しくなったけど、80USDもしたので諦めた。
観光客向けの店で明らかにぼったくっている。
個人旅行ならもっとショボい店に行って交渉していたのに、残念だ。

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ここからハロン湾に向けてバスで移動し、夜にナイトマーケットというところに行った。
しかしまだナイトには早いところで、ほとんどの店が開店前の準備状態。
中国に近い地域で中国製のバッタモンとかが沢山入ってきているらしく、ガイドによると「品質は保証できない」そうだ。またスリなども多いらしく注意が必要らしい。
確かに売り子はしつこかったけれど、わたし個人の感覚だとまだまだ全然安全だと思う。
一緒にいた日本人マダムは辟易していて、むしろこっちの方が文化が違うと思った。もちろん気持ちはわかる。わたしもしつこいやつ、失礼なやつ、図々しいやつは好きではない。でもそれなら「しつこいわ!」とちゃんと喧嘩するとか、そもそも近づかなければ済む話だ。そんなにお上品な世界が好きなら、ヨーロッパとかに行ったらいいんじゃないか。よく知らないけど。
やはり最大の敵はマダム的お上品文化だ。いやわたしもマダームだし、紛れも無く自分の中にもそういう部分はあるんだけど。バランスなんだろうな。

それにしても、今回は単にバカーンス!という感じで何も考えていなかったのだけれど、ベトナムはすごい国だ。
日本は支那にも米国にも負けた。
ベトナムは支那にも米国にも勝っている。
多分あの、道でぶらぶらしてるオッサンオバハンが、いざとなるとめっちゃ喧嘩が強いんだと思う。
もっと喧嘩しないとダメだ。
喧嘩もできないヤツがガタガタ言うな。だぁっとれ。

ハロン湾、水上人形劇、ベトナムの犬につづく。

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