幌内炭鉱、奔別炭鉱、幾春別炭鉱

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千歳空港からまずは道央自動車道で三笠へ。
日頃電車バス徒歩自転車で移動しているのでなんとなくまっすぐ北上するイメージでいたが、札幌郊外経由が早かった。ナビは大体正しい。
地図で見るとずいぶん遠い気がしていたが、さすが北海道、あっという間である。
ちなみに高速以外も異様に信号が少なく道がまっすぐなので大変効率が良い。
三笠ICから東進し途中で幾春別川を越えて南東へ、今はクロフォード公園になっている幌内線三笠駅跡へ。
鉄道遺構を見るつもりだったが、公園として大変綺麗に整備されていて、犬の品評会?的なイベントの真っ最中だった。幌内線全然関係ない。


DD51 548、ホキ746、ホキ2341、ヨ8006というヤツだと思うが、鉄道は今ひとつわからない。

クロフォード公園を後にして三笠栗沢線を南東に進む。途中で同じく幌内線幌内駅跡地を利用した三笠鉄道記念館前を通りがかると、SL車両が動体保存されており、家族連れなどで大変賑わっていた。帰りにここにも寄り別件撮影などを行ったが、SLは本当に大人気。仮にも廃線跡とは思えず、むしろ現役当時より華やかなのではないかと思った。
三笠栗沢線という道路は山に突き当たって終わるが、その終点が幌内炭鉱である。というより、幌内炭鉱のために鉄道と道路が敷設された。
終点付近が幌内炭鉱自然公園として整備されているとのことで、そこも鉄道記念館みたいな大賑わいだったら興ざめだと思ったのだが、一転、まったく人気がない。公園と称されているもののの、一応遊歩道が整備され説明板が設置されている程度で、道路も途中から砂利道だ。ほぼ自然の中に転々と遺構が転がっている状態だが、この方が雰囲気がある。遊歩道だけは綺麗なので歩きやすく、理想的な鑑賞環境とも言える。
もちろん係員などはおらず、入場者数を管理するのに交通量調査などの人が使っているカチカチカウンターが置いてあった。来た人に手動で押して貰う仕組み。無人の野菜販売所みたいだ。

幌内炭鉱遺構。素晴らしい。


幌内炭坑変電所
幌内炭鉱関係で一番有名な遺構だが、有名だけにちょっと綺麗に整備され過ぎている。


以上、幌内炭鉱。
一部遺構は観光化?されているものの、森のなかには手付かずのコンクリート遺構が転がっている。
もちろん不用意に近づくのは危険。


幌内炭鉱から戻る途中に金谷改良住宅が見られた。現役住居ではあるが、かなり空き室が目立ち、棟ごと無人化しているものも少なくないようだ。
炭鉱住宅跡がそのまま一般住宅になったものだが、炭住と言っても団地風でかなりモダンだ。幌内炭鉱は1989年閉山。ついこの間まで現役だった炭鉱で、時代が新しい。夕張もそうだが、この辺りの炭鉱は閉山時期が近いせいか、全体的に施設が近代的である。
福岡の炭鉱にある炭住はボロボロの長屋風のものが多かった。時代が違う。一方で、元々人が住んでいたエリアだから、閉山後もそれなりにコミュニティがある。
北海道の新しい炭鉱は、閉山後に急速に人口が流出し、元の荒野に戻ってしまったところが多いのだろう(三笠自体は今でも全然街だが)。


一旦三笠栗沢線の分岐付近まで戻り、そこから岩見沢桂沢線を東進すると、南側にこの幌内炭鉱の立坑櫓が拝める。周辺は工業団地になっており、近づくことはできない。


以上、立坑櫓跡周辺。工業団地と言っても広大な敷地に小さな工場のような建物がポツンポツンとあるだけだ。上のタンクのような施設は炭鉱関連遺構と思われるが、工場のものかもしれない。


新鞍ふとん店(美人わた)
美人わたの看板は北海道内のあちこちで見られ、昭和マニアの間では知られている。

岩見沢三笠線を東に進んでいくと、最大のお目当てがドドーンと現れた。これが視界に出現した時の興奮はなんとも言い表せない。「おおおお!!」と声が出てしまった。


奔別炭鉱
とてつもなくデカい。
櫓の高さは約51m、深さは約735m、内径は約6mで、東洋一とうたわれたという。
解体途中の事故でそのまま放置されているらしく、ワイヤーなども現役当時のまま残っている。圧巻である。

さらに東進し、三笠市立博物館に駐車、そこから徒歩で川の南側に入る。


以上5点、北炭幾春別炭鉱錦立坑、錦坑坑口。この辺りは幾春別森林鉄道の廃線跡が遊歩道として整備されているので見学しやすい。もう少し進めば神泉隧道などの遺構が見られたのだけれどうっかり見逃してしまった。博物館から近いエリアにもホーム跡?のようなコンクリート遺構が藪の中にあるのだけれど、草木が濃すぎてほとんど視認できなかった。

博物館を後にして岩見沢三笠線を桂沢湖方面に東進する。


以上5点、三笠市西桂沢の炭鉱住宅。素晴らしかった。旧道の脇にポツンと取り残されており、旧道はこの先通行止め。
本線に戻って更に東進。


桂竜橋を渡り夕張国道へ。橋を渡る途中で廃橋桂沢橋も拝めた。
写真は建設中の新橋。新桂竜橋ということになるのだろうか。現桂竜橋と併せて三世代並んでいる。


上桂橋。これも桂沢湖の廃橋。橋の手前が崩落していてかなり危険である。
初日は千歳着が十時過ぎだったのでこの辺でタイムアウト。


岩見沢市街に戻る途中で三笠市唐松町1丁目の巨大煙突を見つけた。豆炭工場の跡らしい。そばにあったこの建物も関連遺構だろう。

美唄バイオセンター、三菱美唄炭鉱、我路映劇と我路の廃屋群につづく。

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