美唄バイオセンター、三菱美唄炭鉱、我路映劇と我路の廃屋群

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幌内炭鉱、奔別炭鉱、幾春別炭鉱のつづき。

岩見沢をスタート。まず、市街で青い屋根の家を見学。


まあ、何ということのない廃屋で、窓は塞がれているものの、崩壊もしていない。
心霊スポットなどと言われているが、GoogleMapsに載っていた。ずいぶんオープンな心霊スポットである。
この程度の廃屋は北海道ならゴロゴロしているので、なぜそこまで有名になったのかよくわからない。わざわざ見に行くわたしたちもわたしたちだが。


岩見沢から北上し美唄に向かう(と言ってもすぐそばだが)。
朝の北海道、とてつもなく空が広く道がまっすぐ。
美唄は何が有名なんだろう、と検索すると「日本一長い直線道路」というのが出てきた。
それって何もないということでは…。
いや、もちろんここもかつては炭鉱で栄えた町なのです。


車窓からも崩れた家などが時々見られる。アメリカの大平原みたいな風景だ。アメリカ行ったことがないけれど。
美唄市街手前でたどり着いたのがこの炭鉱関連遺構。


以上2点、三井美唄互楽館
道内の産炭地域では最大規模といわれた映画館で、現在も倉庫として使用されている。
あまりにガッチリしていてデカいので、遺構という感じがしない。

ここから少し東進し山に入り、林道を途中から徒歩で三井美唄炭鉱(三井美唄炭鉱変電所)に向かう。


朝露に湿る未舗装道を延々と歩くが、ここでとてつもないミスを犯してしまう。
この道をまっすぐ行って、カーブ手前左側に遺構がある。衛星写真だと間違いなくコンクリート遺構がある。が、藪に埋もれていてほとんど視認できない。
「夏場は藪が濃くて無理なのか」と、そこで諦めて引き返してしまった。
後でよく確認すると、カーブを曲がった先にももう一つコンクリート遺構があり、そちらが三井美唄炭鉱変電所本体だったのだ。
あと百メートルくらいだったのに。なんという間抜け。

美唄市街に戻り、炭鉱とは全然関係のない有名物件に。


以上11点、美唄バイオセンター


以上2点、美唄バイオセンターのすぐそばにある青柳冷蔵

敢えて詳述はしませんが、真似しないで下さい。積雪による倒壊に加え、北海道地震の影響もある筈で、普通に危険です。また藪が濃くて移動にも苦労します。

ここから美唄富良野線(道道135号)を東進する。この道は美唄市街から東に入り、しばらく進んで北に折れ、美唄ダムあたりで終点になる。たぶん美唄炭鉱のために整備された道路なのだろう。
沿線には三菱美唄炭鉱ポッパー跡などの遺構が点在する。落合会館という娯楽施設跡(現在は民間企業が使用)もあったのだが、場所を間違えていて解体されたと勘違いしてしまった。
また、三菱鉱業美唄鉄道線の東明駅も見学できた。

遺構と言っても綺麗に整備されたツルンとした駅舎で、裏手にホーム跡が保存され、国鉄4110形蒸気機関車と同形の2号機関車が展示されている。
説明板が設置され、スマホを利用してAR的な鑑賞ができる旨説明されているが、まったく人気はない。「最先端!」みたいな煽りが書かれているが、そんなものより古典的な説明板の方が余程長持ちするし雰囲気も良い。
廃線跡がサイクリングロードに転用されている筈だったが、「サイクリングロードは廃止しました」との掲示があり、封鎖されていた。
ARなんかやってる場合じゃない。自治体は訳のわからないIT屋の営業に騙されず、質実剛健な保存活動などに予算を割いて欲しい。などと余所者に言う資格はないのだけれど。

更に東進し、我路の集落へ。
かつての鉱山集落で郵便局や映画館もあったのだが、これが肌寒いほどのゴーストタウンになっていた(たぶんまだ居住者はおられるので完全無人ではない)。


我路映劇
昔のフィルムは燃えやすかったので、映写室だけがコンクリート造りで、そこだけ残ったものらしい。


我路郵便局
裏手の煙突が遺構として知られているのだが、郵便局自体閉鎖している。レンガ張りの歴史的建築物だ。


美唄市我路町2条の廃屋
雪国は積雪の重みがあるので、一旦使われなくなると単に劣化するだけでなくぺしゃんこに潰れてしまう。巨人が踏み荒らした跡のようである。


我路郵便局裏手にあった建物で、電話関係の施設だったらしい。基地局らしいアンテナはまだ生きているようだ。
他にも美唄市我路町3条の家美唄市我路町3条の廃屋など朽ちた建物、ぺしゃんこになった木造家屋などが散見された。
そもそも残骸すら残さず完全に消え去った家屋がたくさんあったのだろう。自然は凄いし、人がいなくなるとあっという間に荒野に還ってしまう。


沼東中学校(我路レストハウス)
冬季は美唄国際スキー場のレストハウスとして現役使用されているが、だいぶ年季は入っている。

ここから小雨の降る中、ドロドロの林道を徒歩で歩き、有名な沼東小学校(我路円形校舎)を目指したが、巨大な水たまりや倒木もあって途中で断念。
川の向こうにかろうじて遺構が窺え、おそらくもっと道を進むと川を渡るポイントがあるのだろうが、橋が流されている可能性もあるし、道も危ない。地震の影響で地盤がゆるくなっている可能性もある。


藪の向こうにかすかに見える沼東小学校。肉眼ではもう少しはっきり見えていたのだが、残念。
でも著名な歴史的物件をこの目で確認できて幸せであった。

三菱美唄炭鉱、フラワーボウル、カナディアンワールド、水明荘につづく。

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